リクガメには強いUVB、水棲ガメには中程度、森林性のヤマガメには弱め。種の暮らしから逆算して選びます。
UVBは、餌のカルシウムを吸収するために必要なビタミンD3の生成を促し、甲羅や骨の健康を支えます。屋内飼育では不足しがちなので人工ランプで補うのが基本です。ただし、シェルター選びと同じで、ここでも大切なのは「飼っている種の暮らしに合わせること」です。
強い砂漠の日差しの下で暮らすリクガメと、薄暗い森林の林床にいるスペングラーヤマガメでは、必要なUVB量がまるで違います。強すぎるUVBはかえって生体に悪影響を与えることがあるため、メーカーも「光の当たる場所と当たらない日陰の両方を作り、必ずシェルターを設置する」よう案内しています。まず自分のカメの生息環境を調べてから、強度(100/150など)を選んでください。
| タイプ | 強さの目安 | 向いているカメ |
|---|---|---|
| UVB 150(砂漠) | 強 | ヘルマン・ギリシャ・ロシア・ヒョウモン・ケヅメなどのリクガメ |
| UVB 100(熱帯) | 中 | 水棲ガメ全般・ホシガメ・アカアシガメ |
| 弱め・LED低出力 | 弱〜中 | 森林性のヤマガメ・ハコガメ(直射を避け日陰を確保) |
熱帯・亜熱帯の生体向けの定番UVBランプ。レビュー件数も多く、入手しやすく価格も手頃です。水棲ガメ全般・ホシガメ・アカアシガメなどに適した中程度のUVBを照射します。反射鏡付きのドームやコンパクトトップに取り付けると効率が上がります。
UVB100より強い、砂漠・サバンナ環境向け。ヘルマン・ギリシャ・ロシア・ヒョウモン・ケヅメといった強い日差しの下で暮らすリクガメに合わせた高出力タイプです。強い分、必ず日陰とシェルターを用意して、過照射を避けてください。
熱帯に生息する爬虫類向けのスパイラル球。UVAとUVBの両方を照射します。レビューでは、GEX球と比べて光の色味が目に優しいという声もあります。水棲ガメや熱帯性のカメ全般に使いやすい中程度のUVBです。
砂漠・サバンナの強い紫外線環境を再現するスパイラル球。乾燥系リクガメ向けの強めUVBです。フォレスト(熱帯)とデザート(砂漠)でラインナップが分かれているので、種に合わせて間違えずに選べるのが分かりやすい点です。
比較的弱い紫外線で十分な生体向け。ヘビ・ヤモリなどに加え、強い直射を好まない森林性のカメにも候補になります。メーカーも過照射を避けるためシェルターの設置を推奨しています。林床性のヤマガメには、これくらいの弱めの光+しっかりした日陰が向いています。
蛍光灯ではなくLEDでUVA・UVBを照射するタイプ。発熱が低く、生体が触れても火傷しにくいうえ、交換目安が約2年と蛍光球より長持ちで経済的です。小型ケージにも収まりやすく、過度に温度が上がらないので、温度管理に気をつかう森林性のカメにも好適です。
世界的に使われている定番ブランドのUVB球。UVB約5%・UVA約30%を照射し、危険なUVCはカット。発熱が低めで小型ケージにも使え、水棲ガメ・リクガメの甲羅や骨の形成をサポートします。反射鏡付きソケットでの使用が推奨されています。
レプティサンの強出力版(UVB約10%)。可視光線も含み、太陽光に近い波長でビタミンD3の生成を助けます。強いUVBが要る種や、ケージが広く光源との距離が出てしまう環境向け。強い分、日陰とシェルターは必須です。
UVBと保温(バスキング)を1球で兼ねる水銀灯タイプ。紫外線と熱を同時に照射するため、砂漠・サバンナの昼行性の生体に向きます。1球で済む手軽さが利点ですが、ワット数が高く発熱も大きいので、小型ケージや弱光を好む種には不向きです。
ランプの下にかざすと色の変化でUVBの有無・強弱が分かるテストカード。UVBランプは見た目では劣化が分からないので、これがあると「もう紫外線が出ていない」状態を見逃さずに済みます。約500回繰り返し使え、1年交換の目安と併せて定期的にチェックする習慣をつけるのがおすすめです。
コンパクト蛍光灯より照射距離が長く、広いケージを均一にカバーできる直管型T5蛍光管。HO(ハイアウトプット)仕様で出力が高く、90cmケージのリクガメ飼育でも有効UVBが届く距離が確保できます。専用のリフレクター付きライトスタンドが必要ですが、本格的なリクガメ飼育には投資する価値があります。
10.0より弱めのUVB 5.0直管。ヤマガメ・ハコガメ・水棲ガメの60〜90cmケージを均一にカバーします。コンパクト蛍光灯よりスポットが偏らず、ケージ全体にUVBが均等に届く直管型の利点が活きます。水棲ガメの90cm水槽でUVBを強化したい場合にも選ばれます。
レプタイルUVBシリーズの最強版。UVB200は一般的なUVB150(10.0相当)より更に高UVBで、砂漠や高標高に生きるリクガメ(チャコリクガメ・ソマリアリクガメ等)の強烈な紫外線環境に対応します。照射距離を30〜40cmに保ち、隠れられる日陰も必ず設けてください。
英国アーケディア社のT5直管UVBランプ。12%(12.0相当)と高めのUVB出力で、広いケージを長距離照射できます。ケヅメリクガメやヒョウモンガメの大型ケージで均一なUVBを提供したい飼育者に選ばれる選択肢です。専用のリフレクター・安定器が必要で初期費用はかかりますが、交換サイクルが長く長期コストを抑えられます。
UVBランプとバスキングランプが一体化した自己安定型水銀灯。「ランプ1本でUVBと熱源の両方をカバーしたい」ニーズに応えます。大型リクガメの90〜120cmケージ上部にソケット1個で設置できる点が利便性を高めます。ランプ下の温度が高いため、照射距離管理と日陰確保が重要です。
GEX エキゾテラの自己安定型水銀灯。パワーサンと同じ「UVB+バスキング一体」の使い勝手で、国内で入手しやすいのが強みです。大型リクガメや、余裕のある設置高さが確保できるケージで、ランプ本数を減らしたい方に選ばれます。
ここまでランプを紹介してきましたが、最後にどうしても伝えたいことがあります。紫外線については、結局のところ本物の太陽光に勝るものはありません。波長のバランスも光量も本物で、ランプはあくまで「外に出せないときの補助」だと筆者は考えています。可能なら週に一度でも、ベランダや庭で30分〜1時間、直接日光に当ててあげてください。
意外に思われるかもしれませんが、曇りの日でも紫外線は地表に届いています。「曇りだから無意味」とあきらめず、晴れの日より少し長めに当ててあげると良いでしょう。
ただし安全のために必ず守りたいことがあります。脱水対策として、筆者は水入れを置いたり、深さのある容器に浅く水を張ったりしています。そしてガラス越しはNG(UVBはガラスでほとんど遮られます)、夏場の高温・熱中症に注意し短時間で切り上げる、脱走防止とカラス・猫などの天敵対策を忘れない。さらに、スペングラーヤマガメのように直射を嫌う森林性の種には、必ず日陰になる場所を作って自分で逃げ込めるようにすること。これだけ気をつければ、太陽光浴はカメにとって何よりのごちそうになります。