Species Guide
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マタマタ

Chelus fimbriata — Amazon Mata Mata別種: Chelus orinocensis(Orinoco Mata Mata)

アマゾン川流域の浅い沼地に生息する、枯れ葉に擬態した待ち伏せハンター(本ページは Chelus fimbriata を対象とする)。魚を吸い込む独特の捕食行動と異形の外見が唯一無二の存在感を放つ。遊泳が得意ではなく強い水流を嫌い、水質管理と給餌方法に専用の知識が必要な上級種です。

甲長
35〜45cm
難易度
上級
CITES
II(CB推奨)
捕食スタイル
待ち伏せ吸引
🌡️ 水温
26〜30℃(ヒーター必須)
💧 水深
甲長の1〜1.5倍・足場必須
🐟 給餌
生き餌中心・冷凍餌移行可
推定寿命
15〜25年以上(飼育下)
⚠️ 初心者向き?非推奨。生き餌確保・水深管理・弱水流維持が必須の上級種です。
難易度 ★★★★★最上級
この亀が向いている人
  • ✓ 世界最奇妙な外見のカメに魅了された上級者
  • ✓ 吸引捕食という独自の行動観察を楽しみたい
  • ✓ 大型水槽(90cm以上)と専用設備を用意できる
  • ✓ 生き餌・冷凍餌の管理が問題ない方
この亀が向いていない人
  • ✗ 配合飼料で手軽に飼いたい方(ほぼ不可)
  • ✗ 入門〜中級向けを求めている方
  • ✗ 大型水槽・専用機材の費用負担が難しい方
  • ✗ 一般流通が少なく入手難易度が高い点を考慮できない方
Life Preview

マタマタと暮らすと、どんな毎日になる?

📅1年後の姿
究極の擬態者。水底で静止し、口を開けて魚を吸い込む一瞬に全てがある。

1年後の甲長は15〜20cm程度。凹凸の多い甲羅とひだのある皮膚が、水底の枯れ葉・岩に完璧に擬態する。アマゾン川流域〜オリノコ川流域の浅い沼・緩流域に生きる種で、吸引による一瞬のアンブッシュ採食が観察の核心。静止と一瞬の動きのコントラストが、この種だけが持つ魅力。

📏10年後のサイズ感
25〜40cm・独自の外観が完全に完成した存在感のある大型種に。

10年後は甲長25〜38cm、重さ1.5〜4kg程度が多い。60〜90cm以上の水槽が必要で、弱酸性・軟水・低照度の水質管理が継続して必要。15〜25年の寿命があり、水質の安定が飼育の最も重要な核心になりやすい。

向いている飼い主
「亀らしくない亀」を深く観察し、特殊な水質管理を楽しめる上級者。
  • 静止から一瞬の採食という独自の行動パターンを観察したい
  • 弱酸性・軟水という特殊な水質を安定管理できる設備がある
  • 生き餌(金魚・小魚)を定期的に調達できる
  • 「触れ合いはない・動かない」前提の観察型飼育スタイルが好き
向いていない飼い主
亀らしい動きやスキンシップを楽しみたい人。
  • 採食以外はほぼ動かないため、活発な行動を期待すると物足りなく感じやすい
  • ハンドリングを強く嫌がり、触れ合いを楽しむペットとしては向かない
  • 弱酸性・軟水という特殊な水質管理は知識と設備が必要
  • アマゾンマタマタとの亜種・種の違いを把握してから選ぶことが大切
⚠️後悔しやすいポイント
💡
水質管理を中性・硬水で行い、弱酸性・軟水の必要性を見落としてしまう。

マタマタはアマゾン〜オリノコ川流域の弱酸性・軟水環境に適応した種で、中性・硬水の一般的な水道水そのままでの長期管理は体調に影響が出やすい傾向がある。「水棲ガメだから普通の水でいい」と思い弱酸性管理を怠ると、長期的な健康状態の変化が起きやすい。ピートモス・流木によるブラックウォーター化など、弱酸性・軟水を再現するための水質管理を購入前に準備しておくことが安定飼育の前提になりやすい。

⚠️ CITES II掲載 / 独自の飼育知識が必要
マタマタは一般的な水棲ガメとまったく異なる飼育方法が必要です。遊泳が得意ではない・強い水流を嫌う・配合飼料に餌付きにくいの三点が飼育の前提条件です。

Wild Life — 南米の沼に潜む、枯れ葉擬態の待ち伏せ捕食者

マタマタ(Chelus fimbriata)はアマゾン川流域(ブラジル・ペルー・ボリビア・コロンビア・ベネズエラ・ガイアナ)の浅い沼・湿地・緩流域に分布します。
2020年の遺伝子研究(Vargas-Ramírez et al. 2020)により、オリノコ川流域の個体群はChelus orinocensis(Orinoco Mata Mata)として別種化されました。本ページは Chelus fimbriata を対象としていますが、日本流通個体の多くは由来が明記されておらず、どちらの種か不明なケースがあります。浅い沼・湿地・流れの緩い淡水域を好み、扁平で凹凸のある甲羅・皮膚のフリンジ・三角形の頭部が枯れ葉に擬態しており、水底で動かずに獲物を待ちます。英名「Mata Mata」の語源には諸説あり、断定は避けます。

捕食方法は他のカメと根本的に異なります。獲物が近づくと口を瞬時に大きく開き、周囲の水ごと魚を吸い込みます。この吸引捕食は非常に素早く、肉眼ではほぼ追えません。野生では小型の魚・オタマジャクシ・水生無脊椎動物を食べます。

遊泳が得意ではない — 水深と足場の管理が重要
マタマタは遊泳は得意ではなく、主に水底を歩いて移動します。深すぎる水槽や足場のない環境は危険です。鼻先を水面に出しやすい水深と、休息できる足場を用意してください。また強い水流はストレス源になるため、フィルターの出水を弱める工夫が必要です。
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飼育環境の数値

水温
26〜30℃
熱帯産で低温に弱い。常時ヒーターで管理
水深
甲長の1〜1.5倍
鼻先を水面に出せる深さが目安。足場で休息できる環境を用意する
水流
極めて弱く
強い水流はストレス源。フィルター出水を拡散させる
水質
弱酸性(pH5〜6.5)
ブラックウォーター環境が理想。腐葉土・ピートモスで酸性化

近似種との比較

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種名甲長難易度必要スペース給餌スタイル向いている人
スジオオニオイガメ30〜40cm超上級120cm以上水槽生き餌・配合飼料大型ニオイガメ
ニオイガメ10〜14cm入門30〜45cm〜配合飼料OK省スペース入門種
ミシシッピチズガメ8〜20cm中級60cm〜配合飼料OK模様・観察重視

食事

金魚・メダカ・小型熱帯魚などの生き餌を中心に与えます。水槽に放した魚をマタマタが自分で捕食する方法が最もストレスが少なく推奨されます。冷凍小赤・冷凍マウス(ピンクマウス)を使う場合は、動かして捕食本能を刺激する必要があります。配合飼料に餌付きにくい個体が多いため、生き餌・冷凍餌の安定した調達ルートを確保してから迎えてください。

⛔ 与えてはいけない餌・状況
配合飼料への急速な切り替えは拒食を招きます。金魚・メダカ以外の餌(硬い甲殻類・大型魚)は口腔内を傷つけるリスクがあります。水槽に手を入れると噛みつく個体もいるため、給餌時は注意してください。

推奨機材セット

よくあるトラブルQ&A

配合飼料を食べてくれません
マタマタは配合飼料に餌付きにくい個体が多い種です。生き魚(金魚・メダカ)を水槽に放す方法が最も自然です。冷凍小赤を動かして与える方法で移行できる個体もいますが、個体差が大きいです。飼育前に生き餌の安定した入手ルートを確保してください。
水深はどのくらいが適切ですか?環境
甲長の1〜1.5倍が目安です。鼻先を水面に出して呼吸できる深さが重要で、足場がなく深すぎる環境は危険です。成体(45cm)なら水深45〜60cm程度を目安に、休息できる足場を設置してください。
水流が強いとどうなりますか?環境
強い水流は著しいストレスになり、拒食・体力消耗・免疫低下につながります。フィルターの出水口にスポンジを付けるか、水流を壁に当てて拡散させるなど、水流を最小化する工夫が必要です。
水が茶色くなっています(ブラックウォーター)環境
正常な状態です。ピートモス・腐葉土が溶け出してタンニンで着色したブラックウォーターは、マタマタの野生環境(アマゾン川)に近い状態です。水が茶色くても透明度があれば問題ありません。
全く動かないのですが大丈夫ですか?環境
マタマタは基本的に動かない種です。水底で静止して獲物を待つのが本来の行動です。食後・夜間に少し移動する程度で、昼間はほとんど動きません。ただし全く餌を食べない・水面に浮かんでいるような場合は体調不良のサインです。
CITES IIの入手方法は?法律
国内ブリーダー・爬虫類専門店・爬虫類イベントでCB個体が入手できます。国内CB個体の購入・飼育に特別な許可証は不要です。マタマタはCB流通が増えてきていますが、まだ少数なので専門店への問い合わせが確実です。
飼育の難しさはどのくらいですか?比較
上級種です。配合飼料に餌付きにくい・適切な水深と足場の管理が必要・水流を弱くする必要がある・ブラックウォーター管理が必要と、一般的な水棲ガメと異なる点が多いです。ニオイガメ・クサガメなどの飼育経験を十分に積んでから挑戦することを推奨します。

関連ページ

上級水棲ガメへの挑戦前に、自分の経験・環境を診断ツールで確認しましょう。

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生き餌の確保・弱水流の維持・水深と足場の管理——マタマタを迎える前に、まず自分の飼育環境で対応できるか診断してください。

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