Beginner's Guide

はじめて飼うならどの亀?

飼いやすさ・大きさ・水換え頻度・費用から初心者向けの亀を比較。6種の特徴と実際に必要な機材を、実飼育者の視点でまとめました。

亀を飼う前に知っておきたいこと

亀は「ほったらかしで飼える」と思われがちですが、実際には毎日の水換え・適切な温度管理・UVBライトの交換など、継続的なケアが必要な生き物です。まず「水棲ガメ」か「リクガメ」かを決めることが、機材選び・費用計算の第一歩になります。

水棲ガメ vs リクガメ:最大の違い
水棲ガメは水槽・フィルター・水換えが必要。リクガメは水槽不要ですが、温度勾配・UVBランプ・乾燥管理が欠かせません。どちらも「置いておけばいい」ではなく、毎日の観察と週単位のメンテナンスが前提です。

6種まとめ比較表

初心者が検討することの多い6種を主要項目で比較しました。

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種類 飼いやすさ 最大サイズ 必要スペース 水換え/掃除 初期費用目安 向いている人
クサガメ ★★★★ 25cm 60〜90cm水槽 週1〜2回 2〜4万円 丈夫さ重視・国産種が好き
ミシシッピニオイガメ ★★★★ 14cm 30〜45cm水槽 週1〜2回 1.5〜3万円 省スペース・費用を抑えたい
カブトニオイガメ ★★★☆ 16cm 45〜60cm水槽 週1〜2回 2〜3.5万円 個性的な外見・中上級への橋渡し
ミシシッピチズガメ ★★★☆ 20cm(メス) 60〜90cm水槽 週1〜2回 2〜4万円 模様・観察が楽しみ
ヘルマンリクガメ ★★★☆ 28cm 90cm〜ケージ 床材交換(月1〜2回) 4〜8万円 リクガメに憧れ・EU産CB豊富
ギリシャリクガメ ★★★☆ 25cm(産地差大) 90cm〜ケージ 床材交換(月1〜2回) 4〜9万円 亜種・産地による個性を楽しみたい

各種の特徴と選び方

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クサガメ

Mauremys reevesii — 丈夫さNo.1の定番水棲ガメ
最大25cm水槽60cm〜雑食寿命30〜40年

東アジア全域に分布する温帯性の水棲ガメ。多少の水質悪化にも耐える丈夫さが最大の強みで、初めての一匹として失敗しにくい種です。国内CBの流通も安定しており、入手しやすいのも利点です。

注意点は「30〜40年生きる」こと。小学生が飼い始めたら、大人になっても飼い続けることになります。また日本のクサガメには外来起源説があり、野外への放流は厳禁です。

こんな人に:初めての水棲ガメ・国産種が好き・丈夫さ重視・60cm水槽を置けるスペースがある
クサガメの飼い方を見る →
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ミシシッピニオイガメ

Sternotherus odoratus — 最小クラスの省スペース種
最大14cm水槽30cm〜雑食一人暮らし向き

水棲ガメの中で最も小型クラスの種。30〜45cm水槽から飼育でき、賃貸でも置きやすいサイズです。「臭いガメ」という名前ですが、慣れるとほぼ無臭。穏やかな個体が多く扱いやすいです。

水深が浅くてよいため(甲長程度が目安)、フィルターも小型で済み維持費が抑えられます。「とにかく費用とスペースを抑えたい」という初心者に最も向いている種です。

こんな人に:一人暮らし・省スペース・初期費用を抑えたい・30〜45cm水槽でOK
ニオイガメの飼い方を見る →
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カブトニオイガメ

Sternotherus carinatus — 個性派の小〜中型水棲ガメ
最大16cm水槽45cm〜雑食強いキール

ニオイガメよりやや大きく、背中のキール(隆起)が鎧のように発達するのが特徴。気性がやや強く噛む力も強いため、ハンドリング前提の飼育には向きませんが、観察型飼育では非常に魅力的な種です。

水質には比較的強く管理しやすい半面、噛み付き行動には注意が必要。「個性的な外見の小型水棲ガメ」を探している人にはベストチョイスです。

こんな人に:個性的な外見が好き・ハンドリングより観察重視・45〜60cm水槽を用意できる
カブトニオイガメの飼い方を見る →
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ミシシッピチズガメ

Graptemys pseudogeographica kohni — 模様の美しい観察向き中型種
オス8〜12cmメス15〜20cm水槽60cm〜水質敏感

首に走る地図のような模様と背中のキールが美しい中型水棲ガメ。チズガメ類の中で最も流通が多く入手しやすい種です。オスとメスでサイズ差が大きく、ペアで飼うと成長の違いが楽しめます。

水質悪化に敏感なため、外部式フィルター必須が他種より一段ハードルを上げます。「見た目重視・観察型飼育」ができる人に向いています。

こんな人に:模様・外見重視・観察が好き・外部式フィルターを用意できる
チズガメの飼い方を見る →
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ヘルマンリクガメ

Testudo hermanni — リクガメ入門の王道
最大28cm90cmケージ〜草食CITES II

ヨーロッパ産リクガメの中で最もCB流通が安定しており、飼育情報が豊富。水槽不要・フィルター不要で「陸上管理に慣れたい」という人にとってのファーストリクガメです。温度勾配・UVBランプ・乾燥管理の三点がポイント。

初期費用はケージ・バスキングランプ・UVBランプなどで4〜8万円程度かかりますが、フィルター維持コストがない分、長期的なランニングコストは水棲ガメと同程度です。

こんな人に:水換えが苦手・陸上管理がしたい・リクガメに憧れ・90cm以上のスペースを確保できる
ヘルマンリクガメの飼い方を見る →
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ギリシャリクガメ

Testudo graeca — 亜種の多さが魅力の地中海リクガメ
最大15〜25cm(産地差)90cmケージ〜草食CITES II

地中海沿岸から中東・北アフリカに広く分布し、産地によって体色・サイズ・気候適応が大きく異なります。「産地にこだわって育てたい」「CB個体を選んで長く付き合いたい」というマニア志向の入門者に向いています。

ヘルマンリクガメと飼育環境はほぼ同じですが、産地情報の確認が重要なため、入手時は信頼できる専門店を選ぶことが肝心です。

こんな人に:産地・亜種にこだわりたい・リクガメを深く探求したい・90cm以上のスペースを確保できる
ギリシャリクガメの飼い方を見る →

初心者スターター機材

水棲ガメスターター
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外部式または上部式フィルター
水棲ガメは排泄量が多く水が汚れやすい。投げ込み式では追いつかないため、濾過能力の高いフィルターが必須。週1回の水換えと組み合わせて使う。

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亀用配合飼料(カメプロス)
栄養バランスが整った水棲ガメ専用フード。浮上性で食べ残し確認がしやすく水も汚れにくい。幼体から成体まで使える汎用性が高い。

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UVB蛍光灯(フォレスト5%)
室内飼育では紫外線が不足する。甲羅の形成・カルシウム代謝にUVBは必須。水棲ガメにはUVI 2〜4相当のフォレスト5%タイプが適切。6〜12ヶ月で交換。

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リクガメスターター
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UVB蛍光灯(デザート10%〜12%)
リクガメは強めのUVBが必要。地中海産(ヘルマン・ギリシャ)はUVI 3〜5相当のデザートタイプが適切。6〜12ヶ月で定期交換する。

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バスキングランプ(50〜75W)
スポット直下に35〜40℃を作るために必要。W数はケージサイズと距離で調整する。幼体なら50W、成体の広いケージでは75Wが目安。

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リクガメフード
野草が入手しにくい時期の補助食として。ビタミンD3・カルシウム配合で草食リクガメの栄養ニーズに対応。主食は野草・乾草とし、フードは補助として使う。

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よくある質問

初心者に一番おすすめの亀は?
スペースと予算次第です。省スペース・低コストならミシシッピニオイガメ(30〜45cm水槽・1.5万円〜)、丈夫さと親しみやすさならクサガメ(60cm水槽〜)、水換えが苦手でリクガメに憧れるならヘルマンリクガメ(90cmケージ〜)が出発点になります。どれを選んでも30年以上の付き合いになることは共通です。
亀は臭いですか?
水棲ガメは水が汚れると臭いが出ます。適切なフィルターと週1〜2回の水換えを行えば、室内でも気になる臭いはほとんどありません。リクガメは水槽がないため水の臭いは発生しませんが、糞の処理と床材の定期交換が必要です。「ニオイガメ」という名前のミシシッピニオイガメは威嚇時に臭いを出しますが、慣れた個体はほぼ無臭です。
亀の飼育費用はいくら?
初期費用は種と機材によって異なります。ミシシッピニオイガメなら水槽・フィルター・ランプ・個体代で1.5〜3万円程度。クサガメやチズガメは2〜4万円。リクガメ(ヘルマン・ギリシャ)はケージ・ランプ類・個体代で4〜9万円が目安です。ランニングコストは電気代(月500〜1,500円)+餌・床材(月500〜1,000円)が主な費用です。
水換えが少ない亀は?
水換え頻度を減らしたいならリクガメが最適解です。水槽・フィルター・水換えが不要で、床材交換(月1〜2回)と温浴(週1〜2回)が主なメンテナンスです。水棲ガメの中では小型のニオイガメが水量が少なくて済むため、同等のフィルターなら水換え間隔をやや延ばせます。ただしどの種も水換えや掃除を完全になくすことはできません。
子どもでも飼えますか?
子どもが「毎日の観察役」を担い、親が「機材の管理・水換え担当」を行う分業が現実的です。亀は30〜40年生きる生き物のため、子どもが大学を出て社会人になっても飼い続けることになります。「子どものペットとして買う」ではなく「家族のペットとして迎える」という認識が長く続く飼育の鍵です。
リクガメと水棲ガメ、どちらが初心者向けですか?
一概にどちらとは言えません。水棲ガメは水換えという「見える作業」があるため管理漏れに気づきやすい面があります。リクガメは水換え不要ですが、温度・湿度・UVBの管理精度が要求されます。「水を扱うのが面倒」と感じる人にはリクガメ、「水の管理の方が直感的にわかりやすい」と感じる人には水棲ガメが向いています。
一人暮らしでも飼えますか?
飼えます。一人暮らしに特に向いているのはミシシッピニオイガメ(30〜45cm水槽)です。旅行などで3〜5日家を空ける場合は、自動給餌器・タイマー付きライト・大きめのフィルターを組み合わせることで対応できます。ただし1週間以上の長期不在が多い生活スタイルには向きません。飼育前に旅行計画と照らし合わせることをおすすめします。
Next Step

どの亀が自分に合う?

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