Species Guide
🫓

ヒラセガメ

Cuora mouhotii — Keeled Box Turtle / Jagged-shelled Turtle

東・東南アジア(中国南部・ベトナム・ラオス・インド北東部など)に生息する小型ハコガメ。背甲中央に三本の隆起(キール)があり、甲羅の縁がやや鋸歯状なのが特徴。高湿度・涼しめの環境管理が必要で、動物質餌を好む個体が多い上級者向けの種です。甲長は15〜20cm前後、大型個体で20cm超になることもあります。

甲長
15〜20cm前後
大型個体で20cm超になることもある
難易度
上級
CITES / IUCN
II / EN(絶滅危惧)
特性
キール甲羅・高湿度
🌡️ 適温
22〜28℃(夏の保冷必須)
💧 湿度
70〜85%(自動ミスト推奨)
📐 必要スペース
60cm以上のケージ
推定寿命
20〜40年(飼育下)
⚠️ 初心者向き?非推奨。夏の保冷管理・高湿度維持・動物質餌が必須の上級種です。
難易度 ★★★★☆上級
この亀が向いている人
  • ✓ アジア希少種の長期飼育プロジェクトを目指している
  • ✓ 高湿度・流水管理の設備を用意できる
  • ✓ 飼育下繁殖に貢献する意欲がある上級者
  • ✓ ヒラセガメ亜種の個体差を深く研究したい
この亀が向いていない人
  • ✗ 入門〜中級向けを求めている方
  • ✗ 流水・高湿度設備が用意できない環境
  • ✗ CITES管理・CB入手ルートを確認できない方
Life Preview

ヒラセガメと暮らすと、どんな毎日になる?

📅1年後の姿
三本のキールと鋸歯状の縁が特徴的な、山岳渓流のハコガメ。

1年後の甲長は10〜14cm程度。背甲の三本の隆起と後縁の鋸歯状構造が個性的で、観察するほど細部の美しさが際立つ。山岳渓流沿いの低温多湿な林床に生きる種で、昆虫・ミミズ・果実を好む雑食性。隠れ家の多い環境が落ち着きを与えやすい。

📏10年後のサイズ感
14〜18cm・コンパクトな体型を維持したまま成熟する。

10年後は甲長14〜18cm、重さ400〜800g程度が多い。山岳性の小型種のため成体になっても比較的コンパクト。60〜90cmケージで安定して飼えるサイズ感。30〜50年の寿命があり、低温多湿環境の通年維持が飼育の核心になりやすい。

向いている飼い主
Cuora属のハコガメを本格的に飼育したい中上級者。
  • 三本のキールと鋸歯状縁という独自の外見に強い魅力を感じる
  • 低温(22〜26℃程度)・高湿度(75〜90%)を維持できる設備がある
  • 動物性食材(ミミズ・昆虫)を定期的に調達できる
  • 渓流型の自然環境(落ち葉・石・浅い水場)を再現できる
向いていない飼い主
一般的なハコガメと同じ管理を想定している人。
  • 高温バスキングが必要な北米産ハコガメとは求める環境が大きく異なる
  • CITES II掲載種のため輸入個体の入手には書類確認が必要
  • 草食だけでは栄養バランスが偏りやすく、動物性食材が重要
  • 神経質な個体が多く、環境変化やハンドリングのストレスに注意が必要
⚠️後悔しやすいポイント
💡
「ハコガメだから北米産と同じでいい」と思い、温度設定を誤る。

ヒラセガメは山岳渓流の比較的涼しい環境に適応した種で、北米産ハコガメ(トウブハコガメ等)より求める温度帯が低い傾向がある。一般的なハコガメの高温バスキング設定をそのまま使うと過熱によるトラブルが起きやすい。本種固有の低温・高湿度条件をベースに環境設計することが安定飼育への近道になりやすい。

⚠️ CITES II掲載 — 上級者向け種
ヒラセガメ(Cuora mouhotii)は東・東南アジア産のハコガメです。IUCN レッドリストでEN(絶滅危惧)に指定されており、国内流通は極めて少ない。CB個体は爬虫類専門店・イベントで入手可能です。高湿度・涼しめの環境管理が必要で、動物質餌を好む個体が多いため、飼育経験のある上級者向けの種です。

Wild Life — 東アジアの山岳林床に生きる、キール甲羅のハコガメ

ヒラセガメ(Cuora mouhotii)は中国南部・ベトナム・ラオス・インド北東部などの山岳森林に生息する小型ハコガメです。英名 Keeled Box Turtle の通り、背甲に三本の隆起(キール)があり、甲羅後縁が鋸歯状になっています。渓流沿いの湿った落ち葉・苔が積もった林床を好み、野生では標高の高い比較的涼しい環境に生息します。

野生では昆虫・ミミズ・カタツムリ・小型両生類・果実などを食べる雑食性です。同じ Cuora 属のハコガメ類の中でも野生個体の気性が荒い個体があり、慣れに時間がかかることがあります。国内流通量は少なく、繁殖例もまだ少ない希少な飼育種です。

脱皮不全に注意
湿度が不足すると脱皮が正常に進まず、古い皮膚が残り(脱皮不全)炎症・感染のリスクが上がります。湿度70%以上を維持し、温浴(30℃・15分)を週1〜2回行うと脱皮促進に効果的です。
🐢

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飼育環境の数値

環境温度
22〜28℃
夏の29℃超が続く場合は保冷が必要。28℃以下を維持できるか事前確認を
湿度
70〜85%
林床の高湿度を再現。床材(水苔・ヤシガラ)を湿らせて維持
水場
浅い水入れ
体が半分浸かれる程度の浅い水場を常設。清潔に保つ
UVB
UVI 1〜3
薄暗い林床出身。弱〜中程度のUVBを陸場に設置

近似種との比較

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種名甲長難易度必要スペース甲羅の形向いている人
スペングラーヤマガメ10〜14cm中〜上級60cm〜ケージやや扁平超小型・保冷必須
ミツユビハコガメ10〜15cm中〜上級60cm〜ケージドーム型(閉じる)北米産・ハコガメ
ニホンイシガメ13〜20cm中級60cm〜水槽標準型水棲・国産固有種

食事

ミミズ・コオロギ・デュビア・ミルワームを主食に、キノコ・熟した果実(イチゴ・バナナ少量)を副食として週1〜2回加えます。カルシウムパウダーを生き餌にダスティングして与えてください。市販の爬虫類用配合飼料は補助として使えますが、動物質餌を好む個体が多いです。

⛔ 与えてはいけない食材
高シュウ酸野菜(ホウレンソウ・パセリ)・アボカド・柑橘類・タマネギ・加工食品・塩分を含む食材は与えないでください。カルシウム吸収を阻害するリン過多の餌も避けること。

推奨機材セット

よくあるトラブルQ&A

スペングラーヤマガメとどちらが飼いやすいですか?比較
ヒラセガメの方がやや温度許容幅が広く(28℃まで許容)、サイズも大きいため飼育しやすい傾向があります。ただしどちらも夏の保冷管理と高湿度維持が必要な点は共通です。
脱皮不全を防ぐには?健康
湿度70%以上の維持が最重要です。週1〜2回の温浴(30℃・15分)で皮膚を柔らかくして脱皮を促してください。脱皮不全の皮膚を無理に剥がすと傷になるため、温浴を繰り返して自然に脱落させてください。
夏の温度管理はどうすればいいですか?環境
日本の夏(6〜9月)は29℃超になることが多く、保冷対策が必要です。エアコン設定温度を26℃以下にするか、スポットクーラーをケージに向けて使用します。保冷ができない環境での飼育は避けてください。
餌を食べません
新環境への慣れに1〜2週間かかる個体が多いです。シェルターを充実させ静かな環境で様子を見てください。生き餌(ミミズが特に効果的)を使うと拒食打開につながります。温度・湿度が適切かも必ず確認してください。
複数匹一緒に飼えますか?環境
同性同士は比較的穏やかですが、十分なスペースと隠れ場所が必要です。オス同士は縄張り争いが起きやすいため、できれば単独飼育を推奨します。
国内CBの入手方法は?法律
爬虫類専門ブリーダー・爬虫類専門店・爬虫類イベントが主な入手経路です。流通量が少ないため予約や情報収集が重要です。SNSの爬虫類コミュニティ、ぶりくら等のイベントをチェックしてください。
水場の水換えはどのくらいの頻度ですか?環境
毎日〜2日に1回が理想です。水が汚れると感染症のリスクが上がります。水入れは取り出して丸洗いできるサイズを選んでください。

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