Species Guide
🇯🇵

クサガメ

Mauremys reevesii — Reeves' Turtle

東アジアの池・川・水田地帯に広く分布する、日本で最も身近な水棲ガメのひとつ。丈夫で適応力が高く初心者にも飼いやすいが、野外への放流は生態系を乱す危険がある。必ず国内CB個体を選ぶこと。

甲長
15〜25cm
難易度
入門
寿命
30〜40年
食性
雑食
🌡️ 水温
20〜28℃
📐 必要水槽
60cm以上(成体90cm〜)
🍽️ 給餌
雑食・配合飼料対応
推定寿命
20〜30年以上(飼育下)
初心者向き?入門。日本でなじみ深い水棲ガメ。丈夫で配合飼料に餌付きやすい。
難易度 ★☆☆☆☆入門
この亀が向いている人
  • ✓ 日本の気候に慣れた丈夫な種を探している
  • ✓ 人慣れしやすい個体を希望
  • ✓ 屋外飼育も視野に入れている
  • ✓ 60cmクラスの水槽から始めたい
この亀が向いていない人
  • ✗ 小型種を希望(成体は25cmに達する)
  • ✗ ニオイが気になる方(臭腺あり)
  • ✗ 水替えの頻度を減らしたい方
Life Preview

クサガメと暮らすと、どんな毎日になる?

📅1年後の姿
水中と陸場を行き来し、人に慣れ始める。

1年後の甲長は8〜12cm程度。幼体の頃から比べると水質への適応力が増し、飼育が安定してくる時期。人を見ると水面に上がってくるようになる個体も多く、給餌が一日の楽しみになる。

📏10年後のサイズ感
メスは20cm超え、オスは小さめを維持。

10年後、オスは甲長15〜18cm、メスは20〜25cmに達する個体も。メスは成長とともに60cm以上の水槽が必要になる。丈夫で長生きする種で、20〜40年以上生きることを前提に飼育環境を計画したい。

向いている飼い主
日本の水棲ガメに親しみを感じている人。
  • ペットショップで気軽に探したい(流通量が多く入手しやすい)
  • 日本の気候に合った丈夫な種を選びたい
  • 水棲ガメの動きや行動を観察するのが好き
  • 屋外池での飼育も視野に入れている
向いていない飼い主
メスの成長後サイズに対応できない環境の人。
  • メスは成体で20cm超えるため、小さなスペースしか用意できない場合は要検討
  • ストレス時に特有の臭いを出すことがある(「クサガメ」の由来)
  • 幼体は特に水質変化に敏感で、最初の1〜2年は気を使う場面がある
  • 流通しているWC(野生個体)は寄生虫リスクがあるため、CB個体を選びたい
⚠️後悔しやすいポイント
💡
幼体の死亡率が高いことを知らずに買ってしまう。

クサガメは丈夫な印象があるが、幼体(甲長5cm以下)は水温・水質の変化に敏感で、飼育開始直後に体調を崩すケースが報告されている。ある程度育った個体(甲長8cm以上のCB)から始めるか、水温管理をしっかり行うことが安定飼育への近道。また「日本でよく見る種」というイメージから簡単に思われがちだが、20〜40年の長期飼育に向き合う気持ちの準備も大切。

⚠️ 外来起源説と放流リスク
日本のクサガメは中国・朝鮮半島からの古い移入種の可能性が高く(外来起源説)、野外への放流は生態系を乱す危険があります。飼いきれなくなっても絶対に川や池には放流しないでください。

Wild Life — 東アジアの水辺に生きる

クサガメは中国・朝鮮半島・日本に分布し、池・川・水田・湿地など様々な淡水環境に適応しています。水底の泥の中に潜ったり、岩や流木の上で日光浴する姿がよく観察される温帯性の水棲ガメです。

野生では昆虫・ミミズ・小魚・甲殻類・水草など幅広いものを食べる雑食性で、季節によって食べるものが変わります。秋になると水底の泥や落ち葉の中に潜り込み、春まで冬眠します。この「温帯の四季に合わせた生活リズム」が、飼育でも大きなポイントになります。

オスとメスの見分け方
オスは尾が太く長く、クロアカ開口部が甲羅の縁より外側にある。メスは尾が短く細い。また成体オスは全身が黒化する個体が多く、飼い込むと黒メラニン色素が増す「黒化現象」が見られます。
🐢

クサガメと他の水棲ガメ、どちらが自分に合う? 100種対応の診断ツールで確かめられます。

無料で診断する(3分)

飼育環境 — 温帯種ならではの季節管理

クサガメは日本の四季に対応できる丈夫な種ですが、水質悪化と夏の高温には敏感です。濾過フィルターを使った清潔な水環境と、バスキングスポットの確保が飼育の基本です。

水温
20〜28℃
夏の30℃超は危険。水槽を直射日光に当てない
バスキング温度
30〜35℃
陸場のスポット直下。十分な乾燥ができる陸地を確保
水深
甲長の2〜3倍
自力でひっくり返れる深さが目安。浅すぎはストレスに
UVB
UVI 2〜4
屋外飼育なら自然光で十分。室内はUVB5%相当を推奨

水槽サイズの目安

幼体は45〜60cm水槽から始められますが、成体メス(25cm)には90cm以上の水槽が必要です。陸場(バスキングスポット)は体全体が乗れるサイズを確保してください。市販の亀用浮島や流木が使いやすいです。

冬眠について

クサガメは自然状態で冬眠しますが、飼育下での冬眠は失敗リスクがあります。特に幼体(甲長5cm以下)や病気・やせた個体は冬眠させず、ヒーターで水温20℃以上を維持して通年飼育する方が安全です。健康な成体なら冬眠も可能ですが、事前に健康確認と十分な餌やりを行ってください。

他の水棲ガメとの比較

クサガメと一緒に検討されることが多い3種を比較しました。選び方の参考にしてください。

← 横にスクロールできます

種名 甲長 難易度 水槽 冬眠 向いている人
ニオイガメ 10〜14cm 入門 30cm〜 △任意 省スペース・小型希望
ミシシッピチズガメ 10〜20cm 中級 60cm〜 〇可 模様・観察重視
カブトニオイガメ 12〜16cm 中級 45cm〜 △任意 個性的な外見希望

食事 — 雑食性の特性を活かす

幼体期は動物性タンパク質(赤虫・ミミズ・コオロギ・小魚)を多めに、成体になるにつれ植物性(レタス・小松菜・水草)の比率を上げていきます。市販の配合飼料は栄養バランスが整っており、主食として十分使えます。カルシウム補給にカトルボーンを水槽に入れておくと自分で齧ります。

推奨機材セット

よくあるトラブルQ&A

餌を食べなくなりました
水温が20℃以下になると消化能力が落ちて食欲が低下します。ヒーターで水温を25℃前後に戻してみてください。また水質悪化も食欲不振の大きな原因です。水換えをして清潔な環境に整えることも重要です。それでも改善しない場合は獣医への相談を検討してください。
甲羅が柔らかい・変形してきました 健康
カルシウム不足とUVB不足が主な原因です。UVBランプを設置し、カルシウムサプリまたはカトルボーンを補給してください。幼体期のMBD(代謝性骨疾患)は進行すると回復が難しくなるため、早めに対処することが重要です。
水がすぐに汚れます 環境
クサガメは水中で排泄するため水が汚れやすい種です。フィルターのパワーアップ(外部式への切り替え)、週1〜2回の水換え、餌の食べ残しをすぐに取り除く習慣が効果的です。水槽サイズを大きくすることも水質維持に有効です。
冬眠させた方がいいですか? 環境
健康な成体なら冬眠も可能ですが、飼育下での冬眠は失敗リスクがあります。特に初心者・幼体・病気の個体は通年加温飼育が安全です。冬眠させる場合は秋に十分に餌を与えて体力をつけ、温度変化の少ない10℃前後の涼しい場所で管理してください。
野外で捕まえたクサガメを飼っていますが問題ありますか? 法律
法律上は採集地・採集方法により可否が異なります。また野外個体は寄生虫や細菌を持っている可能性があり、必ず獣医での健康チェックを推奨します。飼えなくなっても捕まえた場所への放流は生態系を乱すリスクがあるため、里親を探すか専門機関に相談してください。
ニオイガメとどちらが飼いやすいですか? 比較
省スペースで飼いたい場合はニオイガメが有利です(30cm水槽から可)。クサガメは成長すると60〜90cm水槽が必要になりますが、国内での飼育実績が豊富で情報が集めやすい強みがあります。どちらも入門種として優秀ですが、最終的な水槽サイズを先に確認してから選ぶことをおすすめします。 → ニオイガメの詳細はこちら
夏に水温が上がりすぎます 環境
30℃を超えると体力が落ち、感染症にかかりやすくなります。水槽を直射日光が当たらない場所に移動する、小型の水槽用クーラーを導入する、保冷剤をビニール袋に入れて水槽外から当てるなどの対策が有効です。扇風機で水面に風を当てると気化熱で2〜3℃下がる場合もあります。

関連ページ

自分に合う水棲ガメを診断してみませんか?

🐢 カメ適性診断をはじめる(100種対応)

Kame Life Guide

野生環境から逆算した飼育情報を、すべて無料で。