Trouble Shooting
⚠ 要観察

カメが餌を食べない

拒食・食欲不振の原因は多岐にわたります。深刻な病気のこともあれば、温度を少し上げるだけで解決することも。順番に確認していきましょう。

カメの拒食は珍しいことではありません。ただし「しばらく経てば食べるだろう」と放置するのは危険なこともあります。原因を把握した上で、適切に対応することが大切です。

まず確認すること:いつから食べていないか、体重の変化はあるか、排泄はあるか。記録があると動物病院での診断がスムーズになります。

よくある原因

最も多い

飼育温度が低すぎる

カメは変温動物です。バスキングスポットが28〜35℃(種により異なる)に達していないと、消化器官が正常に機能せず食欲が落ちます。温度計で実測し、ホットスポットが適温かを確認してください。夜間の冷え込みも要チェックです。

季節性

冬眠・休眠の準備(季節性拒食)

秋から冬にかけて、特にリクガメや北米産ハコガメは自然に食欲が落ちます。これは季節性の正常な反応で、日照時間の短縮が引き金になります。温度管理を見直しても改善しない場合は、冬眠を適切に管理するか、室内保温で冬眠させない方針にするかを決める必要があります。

環境ストレス

お迎え直後・環境変化

新しい環境へのストレスで1〜2週間食べないことはよくあります。ケージを不必要に覗き込まず、静かに見守る期間を設けてください。ハンドリングは控えめに。

要注意

飽き・好き嫌い・餌の変更

同じ餌を長期間与え続けると食べなくなることがあります。また人工フードに慣れさせる過程では一時的に拒否されることも。種の食性に合わせた複数の餌を用意し、少量ずつ試してください。

要注意

消化器の停滞(異物誤飲)

床材や石を誤飲すると消化管が詰まり、食欲がなくなります。排泄物を定期的に確認し、床材が混入していないかチェックしてください。腹部が膨れている場合は要注意です。

医療的な可能性

感染症・寄生虫・内臓疾患

2週間以上の拒食、体重の著しい減少、元気がない、排泄がないなどが重なる場合、医療的な原因を疑う必要があります。自己判断での対処は症状を悪化させる可能性があります。

自宅でできる確認リスト

この順番でチェックしてください
1
バスキングスポットの温度を実測する
温度計で直接計測。「ランプが点いているから大丈夫」は誤判断のもと。
2
夜間・早朝の温度を確認する
夜間に20℃以下に落ちていると消化が止まる種が多い。最低温度記録機能付き温度計が便利。
3
体重を計って記録する
1週間で5%以上の減少は受診の目安。キッチンスケールで定期計測を習慣に。
4
排泄を確認する
食べていなくても尿酸(白い塊)や便があるかチェック。2週間以上排泄がなければ異常のサイン。
5
餌の種類を変えて試す
いつもと違う野菜、好物の果実少量、生き餌(ミミズなど)を試す。ただし主食の偏りに注意。
6
ぬるま湯に浸す(温浴)
30〜32℃のぬるま湯で15〜20分。水分補給と排泄促進で食欲が戻ることがある。

すぐに動物病院へ行くべきサイン

以下に該当する場合は、爬虫類対応の動物病院を受診してください:
  • 2週間以上まったく食べない(温度・環境を改善しても変化なし)
  • 1週間で体重が5%以上減少している
  • 2週間以上排泄がない
  • 口を開けたまま呼吸している・口内に白いものがある
  • 四肢や首に力が入らない・ぐったりしている
  • 腹部が明らかに膨れている
  • 鼻水・目の腫れなど他の症状を伴っている
受診前の準備:体重・最後に食べた日・排泄の有無・飼育温度・餌の種類・飼育期間をメモしておくと診察がスムーズです。できれば直近1週間の排泄物を撮影しておきましょう。

関連する飼育機材

温度管理の問題が拒食の原因であることが多いです。以下の機材で飼育環境を確認・改善できます。

🌡️
デジタル温湿度計(最高・最低記録機能付き)
夜間の温度低下を見逃さないために必須。バスキングスポットとクールスポットの両方を計測するのが理想。
💡
バスキングランプ(スポットライト型)
ホットスポットが適温に達しない原因の多くはランプ不足。ワット数と距離の調整で解決できることが多い。
☀️
UVBライト
UVB不足はビタミンD3合成を妨げ、カルシウム代謝異常から食欲低下につながることがある。1年での交換が目安。

種別ページで飼育環境を確認する

以下の種を飼育されている方は、種別ページで適切な温度・湿度・餌の詳細を確認できます。

飼いたいカメが決まっていない方、または今の飼育環境が合っているか確認したい方は診断ツールをどうぞ。

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