Species Guide
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ロシアリクガメ

Testudo (Agrionemys) horsfieldii — Russian Tortoise

カザフスタンからアフガニスタンにかけての乾燥草原・岩礫地に暮らす、リクガメ入門の定番種。好奇心旺盛でよくなつき、60〜90cmケージから始められるコンパクトさも人気の理由です。

甲長
15〜20cm
難易度
入門〜中級
CITES
II(CB推奨)
食性
草食
🌡️ バスキング
33〜38℃
📐 必要ケージ
60〜90cm以上
💧 湿度
30〜50%(乾燥系)
推定寿命
40〜80年以上
初心者向き?入門〜中級。乾燥系リクガメの入門種。コンパクトな設備から始められる。
難易度 ★★☆☆☆入門〜中級
この亀が向いている人
  • ✓ リクガメ入門として定番種を選びたい
  • ✓ 60〜90cmケージから無理なく始めたい
  • ✓ 好奇心旺盛で観察しがいのある種が好み
  • ✓ 乾燥系で管理がシンプルな種を求めている
この亀が向いていない人
  • ✗ 冬眠管理を避けたい(冬眠傾向がある)
  • ✗ 穴掘りによるケージ脱走が心配
  • ✗ CITES IIの書類確認が面倒と感じる方
Life Preview

ロシアリクガメと暮らすと、どんな毎日になる?

📅1年後の姿
好奇心旺盛に動き回り、草をむしゃむしゃ食べる。

1年後の甲長は10〜13cm程度。4本足でせっせと歩き回る姿は愛嬌があり、人に慣れやすい種でもある。野草や葉物野菜をよく食べ、食欲旺盛な個体が多い。活動量の多さがこの種の魅力のひとつ。

📏10年後のサイズ感
15〜20cm・ずっしりした体格に。

10年後は甲長15〜18cm、重さ500〜800g程度。60〜90cmケージで安定して飼える範囲内。本種は四肢が太くがっしりしており、成体になると存在感が増す。20年以上生きる個体も多く、長い付き合いになる。

向いている飼い主
リクガメ初心者で、でも活発な種が好きな人。
  • よく動くリクガメが見たい(ヘルマンより活発と感じる人が多い)
  • 草食メインの食性が管理しやすいと思える
  • 夏は屋外飼育したい、という希望がある
  • 初期費用¥30,000〜で始められる入門リクガメを探している
向いていない飼い主
高温多湿な環境しか用意できない人。
  • 高温・多湿な環境は苦手な種(乾燥系が必須)
  • 掘る・登る行動が活発で脱走リスクがあるため、ケージ管理に不安がある
  • 40〜80年の超長寿種のため、ライフプランを考えず飼い始めるのは要注意
  • 冬眠 or 保温通年管理どちらかを選択する必要がある
⚠️後悔しやすいポイント
💡
「脱走名人」であることを知らずに飼い始める。

ロシアリクガメは前足を使って掘ることと、垂直な壁をよじ登ることが得意。ケージの高さや蓋の有無に気を付けないと脱走するケースが報告されている。また、見た目の愛らしさから「おとなしい生き物」と思いがちだが、動き回ることが大好きな活発な種。スペースには余裕をもたせるとより良い環境になる。

⚠ CITES II 掲載種 国内CB個体は飼育可能です。購入時は国内CBであることを確認し、インボイス(取引証明書)付きの個体を選んでください。

野生の暮らし

ロシアリクガメはカザフスタン南部・ウズベキスタン・トルクメニスタン・アフガニスタン・パキスタン北部にかけて広く分布します。「ロシアリクガメ」という名ですが、その分布域はむしろ中央アジアが中心です。

野生では乾燥した草原・岩礫地・砂漠縁辺部を好み、穴掘りが非常に得意です。夏の猛暑と冬の厳寒を穴の中で夏眠・冬眠してやり過ごすため、活動期間は春(3〜5月)と秋(9〜10月)に集中しています。活動可能な温度帯は意外と狭く、25〜32℃ほどが最適で、それ以外の季節は地下で過ごします。

食事は草・多肉植物・花・果実などで、野生では数十種類の植物を季節ごとに使い分けています。タンパク質はほとんど必要としない、純粋な草食動物です。

穴掘り習性に注意:野生での強い穴掘り本能があります。ケージの底を脱走できないよう塞ぐか、プラ舟などで飼育する場合は高さと強度に注意してください。屋外飼育では必ず逃走防止柵を設けます。

飼育環境の数値

バスキングスポット
33〜38℃
中央アジアの強烈な日射を再現。石の上で体温を上げる行動を想定した高温スポットが必要
ケージ全体(昼間)
24〜30℃
クールスポットは24℃前後。温度勾配を広めに設けて体温調整できる環境を
夜間温度
16〜22℃
野生では夜間に急冷する。成体は低温耐性が高いが、幼体は18℃以下にしないよう注意
湿度
30〜50%
乾燥系リクガメの中でも特に乾燥を好む。高湿度(60%超)は呼吸器疾患のリスクになる
UVB指数
UVB 10.0
砂漠縁辺部の強い紫外線を再現。スパイラルUVBデザートやレプタイルUVB150が適切
推奨ケージサイズ
60〜90cm〜
幼体は60cmから。成体には90cm以上の床面積が理想。穴掘り用に床材を厚く敷く

餌と水の与え方

タンポポ・オオバコ・シロツメクサ・チコリなど繊維質の高い野草が理想の主食です。入手できる季節は積極的に活用してください。葉野菜(コマツナ・チンゲン菜・ケール)も適していますが、ほうれん草は多量に与えないようにします。

人工フードはリクガメ専用のものを補助的に使えます。水でふやかして与えると食べやすいです。果物は糖分が多いため少量に留め、タンパク質(肉・昆虫など)は基本的に与えません。カルシウムパウダーを週2〜3回餌に振りかけることで甲羅の健康を維持します。

水入れは浅めのものを常設しますが、飲まない個体も多いです。週1〜2回の温浴(30℃・15〜20分)が水分補給と排泄促進に有効です。

推奨機材セット

この亀を健康に育てる初期費用
¥30,000〜¥62,000
月額目安
¥1,000〜¥3,000

⚠ 初心者が最初に失敗しやすいのはUVBと温度管理です。機材を後回しにすると、迎えてから慌てて買い足すことになりがちです。

迷っているなら比較してみましょう
ロシアリクガメ vs ヘルマンリクガメ 徹底比較 →

よくある質問

なぜ「ロシアリクガメ」という名前なのですか?
かつてソ連(ロシア)領だった中央アジア一帯が主な分布域で、ソ連時代に大量に輸出されたことから「ロシアリクガメ」という名が広まりました。現在の主な分布国はカザフスタン・ウズベキスタン・アフガニスタンなどで、ロシア本土にはほとんど生息していません。学名の種小名 horsfieldii はイギリスの博物学者トーマス・ホースフィールドに由来します。
穴掘りが激しくて困っています
野生での強い本能なので、完全に抑制はできません。床材を厚く(10cm以上)敷くことで掘る欲求をある程度満たせます。それでも激しい場合はストレス(温度・スペース不足)が原因のことが多いです。ケージの底に板を置いてトンネル掘りを防ぎつつ、床材を厚く確保する設計が理想です。
冬眠はさせた方がいいですか?
野生では厳しい冬眠をします。飼育下での冬眠は適切に管理すれば繁殖行動を促す効果がありますが、管理ミスで死亡するリスクもあります。初心者は室内で保温して通年飼育する方が安全です。冬眠させる場合は秋から食事量を落とし、体内の食物を消化させてから気温5〜10℃の環境で管理します。
ヘルマンリクガメとどちらが飼いやすいですか?
どちらも入門向けですが、ロシアリクガメの方がやや低温に強く、穴掘り本能が強い分ケージの工夫が必要です。ヘルマンリクガメはEU産CBの流通が安定しており、飼育実績が豊富なため情報を集めやすい利点があります。見た目の好みや入手しやすさで選んで問題ありません。どちらも飼育環境の基本(温度・UVB・草食)は共通です。
初心者向けですか?
はい。乾燥系リクガメの中でも特に丈夫で、温度・UVB・床材の基本さえ整えれば初めての方でも飼育しやすい入門種です。
臭いはありますか?
基本的に臭いは少なめです。排泄物をこまめに片付け、床材を定期交換すれば気になるほどの臭いにはなりにくい種です。
寿命はどのくらいですか?
適切な飼育下で40〜80年が目安です。長期的に付き合うことを前提に迎えてください。
電気代はどのくらいかかりますか?
乾燥系リクガメの中では設備がシンプルで、電気代も抑えやすい種です。UVBランプとバスキングライトを1日10〜12時間点灯する構成で、月あたりおおむね¥1,000〜1,800程度が目安です(地域・電力契約により変動)。低温に比較的強く、冬の保温コストも大型種ほどはかかりません。

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