⚠ CITES II 掲載種 国内CB個体は飼育可能です。購入時は国内CBであることを確認し、インボイス(取引証明書)付きの個体を選んでください。
野生の暮らし
ロシアリクガメはカザフスタン南部・ウズベキスタン・トルクメニスタン・アフガニスタン・パキスタン北部にかけて広く分布します。「ロシアリクガメ」という名ですが、その分布域はむしろ中央アジアが中心です。
野生では乾燥した草原・岩礫地・砂漠縁辺部を好み、穴掘りが非常に得意です。夏の猛暑と冬の厳寒を穴の中で夏眠・冬眠してやり過ごすため、活動期間は春(3〜5月)と秋(9〜10月)に集中しています。活動可能な温度帯は意外と狭く、25〜32℃ほどが最適で、それ以外の季節は地下で過ごします。
食事は草・多肉植物・花・果実などで、野生では数十種類の植物を季節ごとに使い分けています。タンパク質はほとんど必要としない、純粋な草食動物です。
穴掘り習性に注意:野生での強い穴掘り本能があります。ケージの底を脱走できないよう塞ぐか、プラ舟などで飼育する場合は高さと強度に注意してください。屋外飼育では必ず逃走防止柵を設けます。
飼育環境の数値
バスキングスポット
33〜38℃
中央アジアの強烈な日射を再現。石の上で体温を上げる行動を想定した高温スポットが必要
ケージ全体(昼間)
24〜30℃
クールスポットは24℃前後。温度勾配を広めに設けて体温調整できる環境を
夜間温度
16〜22℃
野生では夜間に急冷する。成体は低温耐性が高いが、幼体は18℃以下にしないよう注意
湿度
30〜50%
乾燥系リクガメの中でも特に乾燥を好む。高湿度(60%超)は呼吸器疾患のリスクになる
UVB指数
UVB 10.0
砂漠縁辺部の強い紫外線を再現。スパイラルUVBデザートやレプタイルUVB150が適切
推奨ケージサイズ
60〜90cm〜
幼体は60cmから。成体には90cm以上の床面積が理想。穴掘り用に床材を厚く敷く
餌と水の与え方
タンポポ・オオバコ・シロツメクサ・チコリなど繊維質の高い野草が理想の主食です。入手できる季節は積極的に活用してください。葉野菜(コマツナ・チンゲン菜・ケール)も適していますが、ほうれん草は多量に与えないようにします。
人工フードはリクガメ専用のものを補助的に使えます。水でふやかして与えると食べやすいです。果物は糖分が多いため少量に留め、タンパク質(肉・昆虫など)は基本的に与えません。カルシウムパウダーを週2〜3回餌に振りかけることで甲羅の健康を維持します。
水入れは浅めのものを常設しますが、飲まない個体も多いです。週1〜2回の温浴(30℃・15〜20分)が水分補給と排泄促進に有効です。
推奨機材セット
この亀を健康に育てる初期費用
¥30,000〜¥62,000
⚠ 初心者が最初に失敗しやすいのはUVBと温度管理です。機材を後回しにすると、迎えてから慌てて買い足すことになりがちです。
よくある質問
なぜ「ロシアリクガメ」という名前なのですか?
かつてソ連(ロシア)領だった中央アジア一帯が主な分布域で、ソ連時代に大量に輸出されたことから「ロシアリクガメ」という名が広まりました。現在の主な分布国はカザフスタン・ウズベキスタン・アフガニスタンなどで、ロシア本土にはほとんど生息していません。学名の種小名 horsfieldii はイギリスの博物学者トーマス・ホースフィールドに由来します。
穴掘りが激しくて困っています
野生での強い本能なので、完全に抑制はできません。床材を厚く(10cm以上)敷くことで掘る欲求をある程度満たせます。それでも激しい場合はストレス(温度・スペース不足)が原因のことが多いです。ケージの底に板を置いてトンネル掘りを防ぎつつ、床材を厚く確保する設計が理想です。
冬眠はさせた方がいいですか?
野生では厳しい冬眠をします。飼育下での冬眠は適切に管理すれば繁殖行動を促す効果がありますが、管理ミスで死亡するリスクもあります。初心者は室内で保温して通年飼育する方が安全です。冬眠させる場合は秋から食事量を落とし、体内の食物を消化させてから気温5〜10℃の環境で管理します。
ヘルマンリクガメとどちらが飼いやすいですか?
どちらも入門向けですが、ロシアリクガメの方がやや低温に強く、穴掘り本能が強い分ケージの工夫が必要です。ヘルマンリクガメはEU産CBの流通が安定しており、飼育実績が豊富なため情報を集めやすい利点があります。見た目の好みや入手しやすさで選んで問題ありません。どちらも飼育環境の基本(温度・UVB・草食)は共通です。
初心者向けですか?
はい。乾燥系リクガメの中でも特に丈夫で、温度・UVB・床材の基本さえ整えれば初めての方でも飼育しやすい入門種です。
臭いはありますか?
基本的に臭いは少なめです。排泄物をこまめに片付け、床材を定期交換すれば気になるほどの臭いにはなりにくい種です。
寿命はどのくらいですか?
適切な飼育下で40〜80年が目安です。長期的に付き合うことを前提に迎えてください。
電気代はどのくらいかかりますか?
乾燥系リクガメの中では設備がシンプルで、電気代も抑えやすい種です。UVBランプとバスキングライトを1日10〜12時間点灯する構成で、月あたりおおむね¥1,000〜1,800程度が目安です(地域・電力契約により変動)。低温に比較的強く、冬の保温コストも大型種ほどはかかりません。
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