南ヨーロッパの地中海沿岸、岩がちな丘陵と低木の林縁に暮らすリクガメ。EU産CBの流通が安定しており、地中海系リクガメのなかで最も飼育実績が積み重ねられた種のひとつです。
1年後、亀は甲長10〜13cm程度。毎日バスキングゾーンに出てきて日光浴をし、その後ゆっくり草を食べる。その繰り返しが日常になる。観察すると個体差が見えてきて愛着が深まる時期。
10年後の甲長は16〜18cm前後。重さは600〜900g程度が目安。90cmケージがやや手狭に感じ始める個体も出る。食欲は旺盛で、成体のたくましさが出てくる頃。
リクガメは気温が低い日や消化中は動きが少なくなる。病気では?と心配になりやすいが、環境が適切であれば季節的な変化であることが多い。また寿命が長い分、飼い主の生活変化(進学・就職・結婚)をまたぐことを事前に家族で話し合っておくと安心。
⚠ 初心者が最初に失敗しやすいのはUVBと温度管理です。機材を後回しにすると、迎えてから慌てて買い足すことになりがちです。
ヘルマンリクガメは南ヨーロッパの地中海沿岸、スペイン東部からトルコ西部にかけて広く分布しています。典型的な生息環境は日当たりの良い岩がちな丘陵地や、低木や草がまばらに生える半開放的な地中海性植生です。夏は高温乾燥、冬は低温多湿という地中海性気候が基盤で、晴れた日は早朝から太陽光で体を温め活動を始めます。
野生では46科134種以上の植物を食べることが確認されており、タンポポ・アザミなどキク科植物を好む傾向があります。動物性食品はほとんど食べない、ほぼ完全な草食動物です。
亜種は3つ確認されており、日本ではヒガシヘルマンリクガメが多く流通しています。飼育環境下で繁殖した個体が主に出回っているため、人に慣れており環境への順応性が高い個体が多いです。ニシ亜種はヒガシより小型で、最大18cm前後です。
活動に適した温度帯は20〜30℃で、夏は暑さを避けて朝夕に活動します。飼育下ではこの温度勾配をケージ内で再現することが重要です。
野草・葉野菜を主食にします。タンポポ・オオバコ・シロツメクサなどが手に入る季節は積極的に活用してください。チンゲン菜・コマツナ・ケールなども適しています。果物は糖分が多いため少量に留め、タンパク質(動物性食品)は基本的に不要です。
人工フード(レップカルやマズリなど)は主食として利用できますが、繊維質を補うため野草・野菜との組み合わせが推奨されます。カルシウムパウダーを餌に振りかけることで甲羅の形成を助けます。
水は浅めの水入れを常設します。温浴(週1〜2回、30℃のぬるま湯で15分程度)は水分補給と排泄促進に効果的です。
甲板が重なるように盛り上がる現象で、主にカルシウム不足・タンパク過多・UVB不足・急速な成長・低すぎる湿度が複合的な原因とされています。幼体期(孵化〜3歳)に最も発生しやすく、一度変形した甲羅は元には戻りません。野草主体の食事・週2〜3回のカルシウムダスティング・Ferguson Zone 3に沿ったUVB・湿度40〜60%の維持・過剰給餌をしないことが予防の柱です。
冬眠させる場合は体重・健康状態を事前に確認し、5〜10℃の安定した環境(冷暗所・専用クーラーボックス等)で管理します。冬眠中は2週間に1回の体重確認が推奨され、体重が10%以上減少した場合は速やかに起こしてください。
初心者・幼体・体調不良の個体は冬眠させないことを推奨します。非冬眠飼育では通年20℃以上を維持し、冬季はバスキング時間を10〜12時間/日確保してください。夜間は15℃を下回らないようパネルヒーター等で補助します。
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| 種名 | 甲長 | 難易度 | 湿度 | 温度帯 | 食性 | 成長速度 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| ヘルマンリクガメ このページ | 15〜23cm | 中級 | 40〜60% | 22〜38℃ | 草食(野草主体) | 年2〜4cm・15年で成体 |
| ロシアリクガメ | 15〜20cm | 入門〜中級 | 30〜50% | 20〜38℃ | 草食(野草・野菜) | 年1〜3cm・やや遅い |
| ギリシャリクガメ | 15〜25cm | 中〜上級 | 40〜60% | 22〜38℃ | 草食(野草・多様) | 年2〜4cm・亜種差大 |
| エロンガータリクガメ | 25〜33cm | 中〜上級 | 60〜80% | 24〜35℃ | 草食(野草+果実少量) | 年2〜5cm・大型化注意 |
ヘルマンリクガメの飼育に必要な機材を、野生環境からの逆算でまとめます。
ヘルマンリクガメの最大サイズの資料差は、主に亜種の違いによるものです。西亜種(T. h. hermanni)はおおむね18cm以下、東亜種(T. h. boettgeri)は最大28cm級に育ちます。国内流通は大きくなる東亜種系(EU産CB)が中心のため、ケージは28cm級まで育つ前提で見積もるのが安全です。
冬眠は原産地では成体で4〜5ヶ月に及びますが、段階的な導入と健康管理が前提の技術です。日本では冬眠なしの通年加温飼育が広く定着しており、初心者はまずそちらを選んでください。UVBはロシアリクガメと同じ強UVB帯(Zone 3)で、器具はT5 HO直管が基本です。
ページ内の数値は国内飼育の一般的な目安を含みます。確定的な資料が乏しい項目(寿命など)は断定していません。
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